白いジャージ8~先生と熱い想い~
「妻が俺を貸すと言っても、俺は断る。俺は、妻のこと愛してるし、傷つけたくない。我慢して泣いてる姿も見たくない。だから、これからは仲良くやっていかないか?」
先生は引っ越しのことは言わなかった。
私も言わない方が良いと思った。
今は、そっとしておいた方がいいよね。
先生に想いを伝えて、田辺さんの心は軽くなったはず。
きっと、何かが変わる。
「うん。仲良くしたい。もう、先生のこと調べたり、先生に虫退治頼んだり、車に乗りたいって言ったりしないから。安心して」
「そうか。まぁ、お隣だから、本当に困った時は助けるからさ」
先生の優しい声を聞きながら、私は頬に伝う涙を拭いた。