白いジャージ8~先生と熱い想い~
「あ、奥さんの前で先生って呼ぶの失礼だよね。どうしよう」
「いいよ。先生で。だって、先生は先生だもん。本当に気にしないで」
先生とも話し合った。
すべてがわかった今、もう先生って呼ぶことに抵抗はない。
「本当に?ありがとう!!」
もっと早くこうしてわかり合えていたら・・・・・・
あんな想いをせずに済んだのに。
お互いに。
「先生のこと好きだったのに、隠しててごめんね。好きだったって言うと、今も好きだと思われそうで怖かった。信じてもらえないかもしれないけど、今は好きじゃないの。どう説明していいかわからないんだけど・・・・・・好きとは違って・・・・・・昔の片思いの後片付けをしているって感じ。わかる?」
「うん。わかる。何となくわかる。気持ちの整理をしてるって感じ?」
「そうそう!!先生に全部聞いてもらえて、私の片思いがやっと終われるって思ったの。本当に、最悪な隣人だったでしょ?怖かったよね。ごめんねぇ」
田辺さんは何度も何度も謝ってくれた。
その、ごめんに嘘がないと思えたので、私もいつか心から許せるような気がした。
時間がかかるかもしれないけど、いつか良い思い出になる日が来る。
美穂とのことのように。
美穂が先生を好きかもしれないと言った時は、もう友達でいられないと思った。
だけど、今はもう・・・・・・思い出になったから。