白いジャージ8~先生と熱い想い~
「まぁ、そう思っていたんだけど、今がいい時期かなと思って。子供は焦らなくてもいいだろ?家は、ローンのこともあるしなるべく早い方がいいと思うんだ」
先生はちょっと眉をしかめながらそう言った。
「場所は、今の家の近くにするの?」
お義母さんは、お菓子を食べる手を止めて、質問を続けた。
「そうだな。俺と直の職場にも近いから便利だし、あの辺りで探そうと思ってる」
「もっと近ければねぇ・・・・・・遊びにも行けるのに」
お義母さんは、寂しそうにそう言った。
近所の子供が遊んでいる声が聞こえてきた。
胸がドキドキした。
ざわざわと言った方が近いかもしれない。
先生のお義母さんは、今までそんなことを言ったことなかった。
“私達は私達でやっていくから気にしないで”と結婚前によく言っていた。
寂しいのかな。
息子だもんね・・・・・・
先生にもっと会いたいのかな。