白いジャージ8~先生と熱い想い~





「あ!今からお姉ちゃん呼んでもいい?」




いきなり思いついたようにそう言った私。





結婚に踏み切れない女の人の気持ちはお姉ちゃんならわかるはず。






「それ、いいな。呼ぼう呼ぼう」



先生は、嬉しそうにそう言った。




「え~、奈美?アイツうるさいからな」



と誠人さんは眉をしかめたけど、



「最近会ってないから会いたいと思ってた」と付け加えた。










仕事が休みだったお姉ちゃんは30分後には我が家に到着した。



お姉ちゃんが来ると、一気に部屋の中が騒がしくなる。






「あーーー!誠人だ!!」



「うるせーな。何だよ、その髪型」




お姉ちゃんは黒髪、ショートカットになっていた。




仕事に夢中だからかな。



それに、高森さんも真面目だし、その方が似合うね。






「あんたこそ、何、そのわかめみたいな頭!!」




「はぁ?バカじゃねぇの?!」




「え~、なんか変なの~!爽やかさがないよ」






さっきまでの誠人さんと別人のようだった。




声も大きくなって、顔もイキイキしていた。






お姉ちゃんを呼んで正解だったね、と先生と言い合った。









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