白いジャージ8~先生と熱い想い~





「そうだよね。私は、結婚するのが当たり前だと思って来たから、好きな人と付き合えたらやっぱり結婚したいって思ったんだ」




私がそう言うと、お姉ちゃんは少し頷いてから



「直は、結婚願望強かったもんね。私は同じ親から生まれてるのに、全然ないな~結婚願望」と言った。






「俺だって結婚なんて考えたことなかった。でも、花帆と愛花をどうしても失いたくないんだよ。どうしても・・・・・・手離したくない。だから、焦ってるんだろうな。早く結婚して、安心したいだけなんだよな。ふたりの為だとか言いながら、俺は俺の為に結婚したいだけなのかもしれない」






誠人さんの真剣な顔を見て、お姉ちゃんも真剣に答えた。






「そんなもんじゃない?みんな自分が一番大事だもん。そんなもんだよ。でも、そんなに大事にされてて、彼女も幸せだと思うよ。不安にならなくても、一生誠人から離れることはないと思うけどな」





私もそう思う。



誠人さんの大きな愛を知った花帆さんはもう誠人さんのいない人生は考えられないと思うよ。






「素直に話してみれば?花帆さんに。お前のことだからかっこつけて、何も言ってないんだろう?」




「まぁ、そうだけど・・・・・・」




「素直に今の想いをぶつけてみればいいと思うよ。結婚したいと思っている理由とか、一生手離したくないってこととか・・・・・・言わなきゃ伝わらない」






先生はそれがわかっているから、いつもちゃんと言葉で伝えてくれる。





言葉って大事だなって・・・・・・思う。





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