白いジャージ8~先生と熱い想い~
「お、隆介!」
たっくんが手をあげた。
そこには、ガシっと美亜ちゃんの手を掴んだ隆介君の姿があった。
いつもかっこいいけど、今日は特にかっこいい・・・・・・
黒のレザージャケットがよく似合う。
隆介君の黒髪はいつ見ても素敵だなぁ。
耳に光るピアス。
片方だけ耳に髪をかけている。
「俺、出たくねーんだけど」
ムスっとしてそう言った隆介君の隣で美亜ちゃんは嬉しそう。
「直ちゃん~!ゆかり!今日はライバルだね」
それからしばらくして、龍と依子と虎太郎も到着した。
先生と回ることはできないから、私はみんなと一緒に文化祭を見て回る。
午前中は、ラブラブカップルの在校生の部が行われることになっていた。
予行演習を兼ねて見ておこうということになり、私達はイベント会場へ向かう。
宮崎さんと彼氏のラブラブぶりを見られると思うとわくわくする。
本当はものすごく緊張しているはずの私なんだけど、久しぶりの母校に感動しているのと、みんなに会えた興奮で、緊張がどこかへ飛んでいるようだった。