白いジャージ8~先生と熱い想い~






空がいつの間にか色を変えていた。





薄紫色とオレンジ色が混ざり合ったような空を見上げた。






文化祭も終わりに近づいていた。








お客さん達はほとんど帰っていた。




仲間達もみんな帰った。






私は校庭の隅っこで校舎を見つめていた。





気分は高校生。







3年間、ここで過ごした。






ここで恋した。




ここで泣いて


ここで笑って。




いっぱいいっぱい思い出がある。




私のこと、覚えてる?






学校が大好きで、ここから離れるのが寂しくて仕方がなかったんだよ。









私はゆっくりと歩き出す。



“あの場所”へ。






何時と約束しているわけじゃないのに、何となく感じた。




先生もそろそろ行くような気がした。





これが夫婦なのかな。








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