白いジャージ8~先生と熱い想い~
「中田と話さなくていいのか?」
先生はゆかりの方を見ながら言った。
「話したいけど・・・・・・」
「泣きそうなんだろ」
「うん」
「泣けばいいんじゃない?中田も待ってると思うよ」
先生が好き。
先生に手を繋がれて、私はゆかりの元へ。
「よぉ、たっくん。どうだ?今の気分は」
先生はたっくんの肩に手を回し、顔を近付けた。
「先生~!やっと来てくれた!さっきはありがとうございました。俺、感激しちゃったよ」
「ありがとう!先生。私も感動した!!」
ゆかりは私の手を握りながら、先生にお礼を言った。
「先生、俺のこと親友とか言ってくれたじゃん?」
たっくんはキラキラした瞳で先生を見上げた。
たっくん、いい顔してる。
「ん?俺、そんなこと言ったっけな?」
トボける先生の腰に、たっくんがパンチを入れる。
このふたりを見ているとホッとするなぁ。
いいな、このふたり。