白いジャージ8~先生と熱い想い~
ふたりへの想い 【先生目線】
―ふたりへの想い― 【先生目線】
直に渡された紙袋を見つめる。
たっくんの元カノから預かった結婚祝いのプレゼント。
直は、とても切ない表情をしていた。
本当ならすぐに抱きしめてやりたかった。
直は、人の痛みがわかる子だから・・・・・・
きっと、胸を痛めているに違いない。
恵って子の気持ちを考えてると思うんだ。
あれはいつだったかな。
たっくんとも付き合いが長いからよく覚えていないけど・・・・・・
直がまだ高校生だった時だったかな。
直から聞いた。
中田が悩んでいると。
バレンタインにたっくんが元カノからチョコをもらって隠していたんだよって。
その当時、俺と直は卒業前で、距離を置いていた。
まぁ、電話くらいは時々していたんだけど。
その話を聞いて、俺は女心って難しいもんだと感じたっけ。
俺だって・・・・・・
隠していたこともあった。
それは、直への愛情のつもりだったし、言うほどのことでもないと思った。
でも、それを知りたいか知りたくないかは、直が決めることであって、俺が決めることじゃないんだ。
チョコをいくつもらったとか、ちゃんとした数字を報告していたかどうかは自信がないけど、もらったってことは話した。