禁断ノ遊ビ
「っ!?」
真に迫った声に両肩を跳ね上げ、喉を詰まらせる。温かみのない空間が酷く気持ち悪い。
今のは甲高い女の子の声だった。そう、女の子の……
「ひ、な?」
聞き間違えようなんてなかった。
喉の中の水分は一気に枯渇し、体温は低下へ向かって行く。痛む。冷える。
雛を昔から見てきた僕は異常事態が起きていると直感した。雛はどれだけ驚いても喉の奥から叫ぶような声を上げる事は一度としてなかった。只の一度も。
「っ雛!」
体温が最下層まで到達した時、僕は名を呼び長く歪んだ音を立てる廊下を駆け出していた。
ギィギィ。ギィギィ。
耳障りな音がこびりついて離れない。