禁断ノ遊ビ
次に映るのは白。赤。
「っ!」
まるで抱き締められているかの状態で雛は恐怖だけを浮かべていた。青ざめた表情に口から溢れるか細い声。
よく見れば、腕を吊るかのように肩から掛けられた白い布があった。骨折した時の治療法のそれと酷似していた。
まさかと嫌な予感が横切り一瞬にして血の気が引く。
「ひ……「いらっしゃい。椿」」
僕の声に被るのは無邪気な声。発するのは着物と同じように髪も白い人間。
確かに人間である筈なのに、何処か異質で気味が悪い。
けれど、逃げるわけにはいかない状況に陥っていた。
「っ、お前、雛を離せよ」
何とか冷静を保って言うも、奴はクスリと笑うだけ。
目の赤みが増した。