禁断ノ遊ビ
またやってしまったと思う反面、恐怖が上回り後退りしか出来なくなる。
眼前にいる相手は私の反応を気にもせずに、継ぎ接ぎの笑顔を浮かべる。それだけでなく、床を軋ませて私に近づいてきた。
「雛、どうして逃げるの?さっきも、今も」
「っそれ、は……っ!」
逃げるなと柊様の目が言ってくるのに、私の足は止まらない。だが、私よりも柊様の方が歩幅が上だ。
自然と近づき迫る距離。
「それは。何?」
伸びてくるのは白い手。引き寄せられるかのように私の真っ白いそれに近づいてくる。確実に。そう、正確に。
傷となったそこに。
「いっ!?や、あ゛ぁぁぐぅっ!」
痛いなんて生温い。掲揚などできもしない。
床に倒れ込んでもなお、柊様は私の腕を掴んで離さない。折れた腕が更にギシギシと軋み始める。
「ほら、早く言わないと折れるよ?また、細い腕が。今度は粉々に……だけど、ね?」
上げれるのは絶叫ばかりであり、流せるのは涙と口から出すみっともない唾液。