禁断ノ遊ビ
仮にこの人が薺……いや、もしかしたらまだいる別のこの家の主に遣えている人だったとして。通常ならこんな異常……憶測だが雛の腕を折る薺を、死体を愛でて人形と呼ぶ化け物を放置するだろうか。
答えは否。
僕なら村を守っている人に伝える。なのにこの人は多分していない。
だっておかしいじゃないか。僕も、きっと雛も、薺と言う人間の中身も名前ですら聞いたことないのだから。
……あるいは。村の大人達が口止めしているか。そう、書物庫で掟を教えてくれなかったように。
所詮推測だが、思い当たる節はいくらでも出てくる。けど、まだ足りない。理由が必要だ。理由がなければ何事も意味がなくなってしまう。
「……開けますよ」
「っ、」
そうこう考えている内に間を開けてから開かれる扉。現れたのはやはり声相応の中年の男だった。