禁断ノ遊ビ


狭く、暗い押し入れば恐怖を増強させるには十分過ぎるくらいだった。

焦燥感にも似た嫌な感覚が沸き上がる。下半身からくる冷たさはどうにも出来そうにない。

なのに、同時に冷静な自分が隅に佇んでいた。どうして此処まで必死なのか。と、問いかけてくる自分が。

だが、すぐに冷静な部分は消えた。危険な遊びだと呼ばれるのだから、遊んではいけないのだと察したから。

きっと、柊様と遊ぶ事こそが危険なアソビだから。

そうなれば、只のかくれんぼでは……ない……?


「っ……っ~~」


不意に襲ってくる恐怖に身を縮める。その間にも迫る対象。

音が鳴るたびに、一つ心臓が跳ねる。

ギィ。ギィ。と、床が軋んで。軋んで……




止まった。



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