禁断ノ遊ビ
参―桜ノ下ノ狂気
side×雛
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息も切れ切れになりながら手を伸ばした。
「待って椿くん!」
「ほら雛、早く!」
私はその姿を追い掛けるの。一生懸命走って追い付こうとするの。
でも、椿くんは速くてどうしても追い付けなくて、次第に私の足は止まり立ち止まってしまう。
泣きそうになりながら膝に手をついて息を整えていると、手を差し出されるの。
「雛」
優しい大好きな大好きな手。
「うん――……」
顔を綻ばせ、手をとった。なのにそれは。
血にまみれた赤い手だった。
「いや…やだ……いやぁぁぁ――!」