禁断ノ遊ビ
私はまた階段を上り逃げ場のない場所に逃げた。長い長い階段。
一段二段三段。上手く動かない足でも漸く半分まで上りつめた。
そうやって更に上りつめようとした時。
「っ!?ひ、ぁ……っ!?」
暗転……いや、景色が逆転した。
一瞬の長い長い浮遊感。その後にくるのは、内蔵を揺らすかの如くくる強い衝撃。
「ゴホッ……――!?」
息が詰まる。圧迫される。
見えるのはどんより曇った今にも雨が降りだしそうな空で、階段から落ちたのだと気付いたのはその後だった。
気付けば更なる痛覚も訪れる。
痛い。痛い。痛い。
視界の隅っこでは柊様が笑っていた。