禁断ノ遊ビ
少し間を開けて柊様は困ったように笑った。
「いったいなぁ。椿は本当に雛が好きなんだね」
「お前には関係ない」
「関係あるよ。薺も雛が大好きだもの。椿も大好きだもの」
なのにこの現状。どう考えても嫌いで憎い相手だとしか考えられない。殺したい程に憎いんじゃないの?
と、頭に過るも私は漸く意識を手離せるようで、視界がボヤけてきた。
遅い。けれどもういい。このまま気を失いたい。
そこで最後に見たのは柊様の悲しそうな、でも歪んだ笑み。
「仲良くしようよ。兄弟なんだから」
最後に聞こえたのは……嘘?