禁断ノ遊ビ


その兄妹は何をするにも一緒でした。いつまで経っても何歳になっても。

けれど、所詮は兄妹。結婚する日がやってきました。やはりそれも一緒でした。それぞれの家庭を築いて、子供が生まれたのもたったの数ヵ月違いでした。

兄は子を椿と名付けました。妹は子を雛菊から、雛と名付けました。

二人ともそれぞれ花に因んでいます。兄妹は約束していたのです。幼い頃、結婚しようと。子供は柊の姓から花の名にしようと。柊の周りで綺麗な花が咲くようにと。

幼い頃の約束を二人は覚えていたのです。結婚などできなくとも想い合っていたのです。

幼い頃の約束を大事に大事にとっていたのです。

後は簡単です。想い合っていた二人は一緒になる為にここに来ました。

程なくすれば歪な子が生まれ、可愛がる事を意味して薺と名付けました。

そして、末長く幸せに暮らしましたとさ。おしまい。


「なんてね」




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