禁断ノ遊ビ
side×雛
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ボーッとする頭で真っ先に捉えたのは柊様の声で呼ばれた私の名。焦点が合えば目の前は赤に染まる。
体を起こそうにも起きれなくて、意識はハッキリとしない。
「薬効いてるから痛くないと思うけど熱は暫く続くよ。薺もそうだったもの」
何の事かと聞こうとした時、呼ばれる名。
「雛……」
そこで漸く椿くんも側に居たのだと気付く事ができた。
ただ、その声は泣いているように聞こえて、動かない体の為に首だけを左に向けた。
「つばき……くん?」
声の通り、泣いているわけではなく、安堵にも似た表情を表すばかり。それは引きつっているけれど。