禁断ノ遊ビ
もう一度名を呼ぼうとするも遮られる。
「椿、話は後にしてあげるから今は薺と二人きりにしてくれないかなぁ?」
思わない……いや、想像しようと思えば出来た提案に戦慄する。
二人きりになんてなりたくない。もしかしたらたったの数日だったかもしれないけど、やっと椿くんに出会えたのに。
「それは無理だ。お前と一緒にすればまた雛を傷つけるだろ?」
「そんな事ないよ。雛が大人しくしてれば傷つけない」
「嘘だ」
「嘘じゃないよ。まぁ、自分で出ないなら出してもらうからいいよ。ねぇ!誰か!」
柊様が呼び掛ければ入ってくる二人の人達。きっと話を聞いていた。
「っそ!離せ!離せよ!」
じゃなきゃこうやって椿くんを連れて行く筈もない。
手を伸ばしたけれど届かない。
「さあ雛、遊ぼうか」