禁断ノ遊ビ
サイドの髪を少しだけ摘まれ赤いリボンで結ばれた。
「薺が鬼で、捕まる前にこの家から出れたら雛と椿の勝ち。その前に捕まったら負け」
簡単でしょ?そう笑うも勝てる筈がない。だって、この家から出れない事は既にこの目で見ているのだから。
それに、私はこの足であり、加えて言葉が真実なら隔離される存在。打つ手などないのだ。
続いて柊様は同じようにもう片方の髪も結んだ。
すると、手鏡に映る虚ろな目をした私と笑った顔の柊様。
「可愛い」
褒めて頭を撫で、唇を耳に寄せてきた。
「いい事教えてあげる――……」
それは、突き付けられた選択肢。
リボンに取り付けられた小さな鍵が揺らめいた。