涙はきっと
「満タンお願いしまぁす。」

そう言ったのは笑美の、おふくろさんだった。

「あ!こんにちは。」

「旬君?学校は?」

「休んでます。満タンいれますねぇ。」

「卒業式の練習とかあってるんじゃないの?」

「そうですけど…リーダーなんで…」

「そう…忙しいわね。がんばってね。」

「はい!ありがとうございました!!」

そして、いっぱい客が来た。

僕はいつの間にか、お客さんの笑顔を見るのが好きになっていた。
人と笑い合えること…これは、何より素敵なことだと思った。

喜ぶ顔、楽しそうな顔…

とてもいい1日だった。

ありがとうございました。

その言葉も、大好きになっていた。

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