IMITATION LOVELESS -Remember-
「精々…、その汚れた姫様と仲良くな……?」
要は小さく呟くと、姿を消した。
血が雫となって道を作っていた。
「……」
「………」
「優夜…、刹那…、」
「「憐……」」
谺を看病していた憐が美しい笑顔で二人を見上げた。
「……思い出したよ?」
「憐と過ごした…鮮やかな季節を…」
二人は憐を大切そうに抱き寄せると 耳元で囁いた。
谺は困ったように微笑むと 足を引きずりながら 憐達と少し間をとった。
「やっと、憐を俺達のモノに出来たね…?」
「あぁ…、長かったな………二年とちょっとはかかったな?」