IMITATION LOVELESS -Remember-
「だ、そうだ。 よろしくな?」
刹那は右目を瞑りながら憐を見た。
憐は胸の高鳴りを感じながら頷いた。
頬は赤くなっていた。
優夜は嬉しいのか、優しい微笑みで憐をきつく抱き締めた。
「憐のこと 沢山教えてね?」
優夜の言葉に憐は心を締められた気がしたが、無理矢理に笑顔を作った。
「憐?」
「ん…?」
刹那は憐の頬を指でつついた。
擽ったさに憐は微笑んだ。
「やめてよ 刹那…」
「ふ…」
刹那は大人びた笑顔で憐の頭を優しくなでた。
嬉しさに、憐は微笑んだ。
あの 儚い笑顔で…。