IMITATION LOVELESS -Remember-


一向に治まる気配がない頭痛は、優夜と刹那を苦しめる。

脳が何かを思い出そうと、働いているようだった。

何も出来ない憐は慌てふためくばかり。
そんな憐の両手首を優夜と刹那が強く掴む。
白く細い手首を折ってしまいそうなほどの力だった。


「っ!! ゆ…うや…、せつ……な!」

「あ…! くぅ……」

「っあ! ぅ…、」


優夜と刹那の閉じられた瞼から雫が溢れ落ちる。
歯を食い縛る二人の姿を見ていられなくなった憐は小さく呟いた。


「優夜…、刹那…、 大丈夫…だよ?」


憐の声に二人の体が微かに反応する。


「…っ い…や……だ…、」

「優夜…?」

「や…め……ろ…!!」

「刹那…?」


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