IMITATION LOVELESS -Remember-


「……どうして…っ」


"そんな、酷いこと…言うの…?"

小さく呟いた言葉は二人に届かなかった。

手首を固定され、抵抗が最小限に抑えられてしまった憐は涙を滲ませる。

怯えた顔は簡単に壊すことが出来そうなほど脆く、儚げだった。


「そんなに怖がらないでよ…?」

「安心しろ…痛くはしない」


優夜はそのまま憐の耳に、刹那は憐の首筋に、唇を寄せながら呟くと腕を掴む力を微かに弱めた。


「憐が抵抗しなければね…?」


優夜が憐の耳に噛みついた。
嘗められた時とは違う感覚にはしたない声を漏らした。


「や……ぁあ…!」

「……抵抗、するなよ?」


刹那の右手が露出している憐のお腹を優しく撫でる。


< 72 / 184 >

この作品をシェア

pagetop