IMITATION LOVELESS -Remember-
「優夜、あまり口数が多いと 怒るぞ?」
「……刹那、でも…」
口答えをしようとする優夜の顎を刹那は強く掴む。
「うるさいって言っただろ? …例え 憐が忘れてる大切なモノだったとしても、今の俺達にはどうしようも無いだろ?」
優夜は刹那に叱咤され、俯いてしまう。
刹那は優夜の顎から手を離す。
目を伏せ、寂しげな表情をした優夜の頬に手が添えられる。
「……憐?」
「おはよう…、優夜…」
憐はふにゃりと微笑んで挨拶した。
まだ寝ぼけているお姫様はとても 愛しく見えた。
「憐 おはよう」
「刹那ぁ…、おはよう…」