IMITATION LOVELESS -Remember-
「………刹那、お願いがあるの」
「お願い?」
刹那の鸚鵡返しに憐は頷いた。
「なんだ?」
「……」
憐は俯いたまま目を伏せてしまった。
何かを言おうと口を開くが、直ぐにつぐんでしまう。
「二人して見つめ合ってお見合いみたい」
ワゴンに沢山のお菓子と豪華なティーセットを載せた優夜がドアに寄り掛かりながら呟いた。
突然の優夜の登場に二人は心底驚いた。
クスクス、と笑っている優夜は憐に近寄ると微笑んだ。
「お願いって、俺も叶えられるもの?」