IMITATION LOVELESS -Remember-


二人が指差す先には青い薔薇が咲き誇っていた。


「ここに初めて来たときから咲いてたんだ」

「おじ様達には内緒なんだ。 この薔薇のコトを教えたのは憐が初めてだ」


優夜と刹那は青い薔薇を一輪摘みあげると憐の右髪に飾ってあげる。


「うん、似合うね」

「とても、愛らしい」


優夜は憐の頬に、刹那は憐の右瞼に口付けを落とす。

擽ったさと恥ずかしさに憐は唇を尖らせて右目を瞑る。


「クス…、憐……大好き…」

「俺も…お前が一番、愛しい」

「優夜…、刹那…、」


憐はそよ風の中、大好きな二人の遊び靡く髪を見て目を細める。

優しげな笑顔で憐を見つめている優夜と刹那。


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