嘘みたいな恋模様
私がその席につく前に、先生は教室から出ていってしまった。
なんて適当な先生なんだよ!!
ぎこちなく歩く私に、クラス中の視線が集まる。
転入生ってだけでこんなに注目されるの・・・?
はぁ・・・面倒くさい。
ガタンッ
私は、イケメン達を見ないようにして、席に着いた。
しかし、私が座るとすぐ、斜め前の席の男の子がこちらにからだを向けてきた。
「しーおんちゃんっ!!僕、早乙女瑠威。よろしくねっ!!」
にこっと笑って、首をかしげる男の子、もとい早乙女瑠威。
名前まで可愛いな。
『よろしく』
「ほら、迅もご挨拶!!」
早乙女くんが、私の隣の席の人に声をかける。
『?』
その人は、短髪の長身のイケメンさん。
「篠塚迅だ。よろしく。」
『よろしく、です。』
無口だなー・・・
こうゆう人にも惹かれる女の子がいるんだろうな
「んじゃ、最後は俺だな。」
『え?』