my sweet love


「長谷川先生?」


「えーんいやだよーヒックヒック」


「柚?」


「珠理ちゃん?」


「柚おねぇちゃん!!
ヒック先生がヒック
痛いことヒックしようとするのヒック」

珠理ちゃんの話を
聞いて珠理ちゃんのベッドに
座り膝の上に
珠理ちゃんを乗せた

そして
珠理ちゃんの耳に
顔を近づけ
こう囁いた

「珠理ちゃん?
今我慢すれば
辛くなくなるよ?
泣いたらもっと
辛いでしょ?
珠理ちゃんが元気になったら
一緒に遊んであげるけど
元気じゃない珠理ちゃんは
柚おねぇちゃんは
嫌いだよ?」


「ホント…?」


「柚おねぇちゃん
嘘つかないでしょ?」


「うん!!
珠理がんばる!!」


「じゃあ少し
おねぇちゃんの方に
お顔向けておいて?」


「うん」


珠理ちゃんが
こっちを向いたのを
確認してから
龍に目で合図した




龍に刺されて
もう終わったよ?って
言ってあげたら

「えっ?」


「長谷川先生は
上手だから
いたくなかったでしょ?」


「うん!!
柚おねぇちゃん
お約束ね?」


「じゃあ
今日はもうおやすみ」

ベッドから降りて
珠理ちゃんを寝かせて
布団をかけた


「バイバイ」

「バイバイ」

そう言って
龍と一緒に病室を出た



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