my sweet love
霸瑠が眠ってから
かれこれもう
三時間はたっていた
何度眠ろうとしただろう
そして何度それを
気持ち悪さに
妨げられただろう
私はもうこの三時間で
十数回トイレに
入って戻しては横になって
と言う行為を繰り返していた
そんなときだった
廊下から聞きなれた
足音が聞こえてきた
私は直ぐに誰だか気付き
寝たふりをした
案の定その人物は
この部屋の扉を開けた
私のところに
近づいてきたのが
気配で分かった
私に布団をかけ直し
起きているとも知らずに
こんなことを
話しかけてきた
「柚…ごめんな
やっと付き合えたのに…
俺彼氏なのに辛い思い
ばっかりさせて…」
そんなことないって
言いたかったけど
今起きていたことを知ったら
龍はきっと困ると思い
目をつぶっていた
「おやすみ…
明日は元気になってくれな」
そう言って龍は
出ていった
そんな龍の思いとは
裏腹に結局朝まで
起きてしまった