my sweet love


朝になり
ようやく眠れるかもと
思ったけど…

「柚ー霸瑠ちゃん
起きて回診の時間だよ」

と結衣ちゃんと龍が
起こしに来た

寝不足な私は
それを悟られないように
普通に振る舞おうとしたが
一晩寝なかったことで
体に重りが乗っかったように
体が言うことを聞かなかった


「おはよう
龍先生結衣ちゃん」

「おはよう霸瑠ちゃん」

「じゃあ二人とも
体温計って」

そう言って
龍が霸瑠に
結衣ちゃんが私に
体温計を渡した

熱が上がってる
感じはしなかったから
下がったかなと
思いながら
二人とも無言だった


ピピピピっピピピピ

ピピピピっピピピピ

霸瑠のがさきになり
続いて私の体温計が鳴った


「二人ともいくつだった?」


「7度8分でした」

と霸瑠が言った

「下がって良かったね
柚は?」

「8度2分」


「大分下がったな
けどどうした?」


「怠いだけだから大丈夫」


「ホントに8度2分か?」


「うん」

そう伝えて
近づいてきた龍に
体温計を渡した



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