my sweet love

エレベーターが
まだまだ着きそうにないのを
確認してから


「りゅう?」


「ん?」


「まさか龍の家って
一番上の34階?」

「あぁ」

と普通に言うもんだから
ため息しかでない

「ハァ…」


「何でため息?」

「こんなに高いとこ
初めて…」


「家は?」


「横に広いから
縦は二階建て」


「高さはこっちが
勝ってるけど幅は
すごい勢いで負けてそうだな」


「私も端から端まで行ったら
発作が出ちゃうと思うくらいだから
1日掛かっていろんな部屋
通って往復ぐらいだね…」


「さすがだな」

チーん
エレベーターが着いて
降りながら話続けた

「それでも私の
行動範囲は限られてるけどね」


「そうだな
うちは端から端まで行っても
往復で10分だな(笑)」


「その方が楽しい」


「そっか
あっここだぞ」

あー緊張する…

「開けるぞ」

ガチャッ


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