my sweet love


「じゃあ柚ちゃん
お大事にね行ってらっしゃい」

「行ってきます」
龍は私を後ろの座席に
寝かせてくれた

「二十分くらいで着くから
ちょっと頑張ってな」

「んーあっ」

「柚?」

「いたぃ…あぅ」
もうみぞおちを抑えてないと
耐えられないくらい
痛みが増していた

そんな私を見て
まだ動かしていなかった車を
すぐに降りて後ろの
ドアを開けて
私の手の上からさすってくれた

「ここか?」
そう聞かれたけど私は
頷くことしかできなかった
















「もういい」

「もうおさまったか
こりゃ相当ひどそうだな」

「いっつ」

「えっ⁉」

「離したら痛かっただけ
だいじょうぶ」

「なぁ柚
これ盲腸の症状と
同じなんだよな…」

「盲腸って…あの盲腸⁉」

「あぁいそぐな
ないと思うけど急激に悪化
してるみたいだから
手遅れになる前に
薬投与した方がいいから」

「うん」


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