my sweet love
「到着~」
そんな明るい声を
出しながら
あたしの車いすを押して
リビングまで
連れてきてくれたのは
自分から押すと
言ってくれた悠
「ありがとう悠」
「どういたしまして(笑)
ちょっと待っててね」
「うん」
そう明るく言った私の
腕には点滴…
しかもずれててかなり痛い
もう少しで血が垂れそうなのを
かろうじて保ってるって
いうくらい
さすがに垂らしたら
申し訳ないと思ったから
龍に声をかけた
「ねぇ龍」
「どうかしたか?」
「ちょっと来て」
三人は気づいてない
みたいだったから
小さい声で手招きも入れて
龍をこっちに呼んだ
こっちに来た龍は
きょとんとした顔で
見つめてきたから
少し言いづらかったけど
きちんと言うことにした
「点滴ずれてて痛いかも…」
「見してみ?
うわごめんな
こりゃ痛いわな
一回抜くな?」
「嫌だけど分かった」
「なんだよそれ(笑)」
「あざになるよね」
「あぁ多分な」
そういってすぐに
やり直してくれた
「ほいできた」
「ありがとう」
「どういたまして」
「何?どういたましてって(笑)」
「面白いだろ?」
「うん(笑)」
「何が面白いの~?」
「あっ覇瑠
龍がねいきなり
どういたましてって
言い出したから
面白くて笑ってたの」
「確かにいきなり
言われたら笑っちゃうね」
「準備できたから
持ってくね~」
と悠が言って
悠と智が二人で
持ってきてくれた