my sweet love
そこから20分ほどして
ようやく吸入が出来て
落ち着くことができた

「ハァゴホッスーハァー」

「よく頑張ったな」

「柚お疲れ様」

「ゴホッありがとう」

「もう体力の限界だろ
部屋に戻ろう」

「うん」

そう言って立ち上がったものの
力が抜けて智の方へ
倒れかけてしまった


「おっと」

そんな私を智は
受け止めてくれた

「無理そうだな
龍俺車椅子持ってくから」

「おうサンキュー」

それで龍に抱かれたところで
私の意識はすでに
朦朧としていた

「柚?部屋に行ったら
ねつ計ろうな」

「うんハァハァでも…ハァ
だぃじょぶだから
解熱剤は…ハァハァ」

「さすがにこんなに
熱くて入れないのは…」

「ハァハァハァあたしはハァ
だぃじょぶハァだから」

「わかったよ
解熱剤は入れない
だからもう無理して話すな

もっと辛くなるだろ」

龍にしたがって私は
コクンと頷いた

そして寝室について
ベッドに寝かされた時点で
あたしの意識は
プチンと途切れた




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