my sweet love
気がつくと隣に悠と覇瑠の
姿はなかった


腕には終わった盲腸の点滴

解熱剤の点滴が無く
龍やらないでくれたことに
感謝した

でもそんなことを
冷静に考えてリビングに
行こうと立ち上がると
薬の副作用から
目眩が酷くてでも
この部屋には捕まるところは
車椅子しかなくて
車椅子に捕まったら
車椅子ごと倒れてめっちゃ痛かった

その音で寝室の扉が
物凄い音を立てて
開いたからびっくりして
扉の方を見たら
驚いたような心配そうな
龍、智、覇瑠、悠が
ぞろぞろと入ってきた

「いっつー…」
と思いつつクラクラする
頭と格闘していた私は
入ってきた四人に
反応できなかった

「柚!?大丈夫?」

「大丈夫か?」

「うん
いったいけど…」

「無理して立つからだよ?」
と智に言われたけど
「だってみんな居なかったから…」

「ごめんね?
あたしも悠も
さっき起きたばっかで
診察してもらってたの」

「ううん
てか悠大丈夫?」


「うん たんこぶできたけど(笑)」

「でお前はどこ打った?」
と龍に言われて
自分が転けたことに気がついた

「すねと頭(泣)」


< 219 / 334 >

この作品をシェア

pagetop