my sweet love
そのとき視界に入った体温計は
8度8分と書いてあった
吸う方が多くなってきて
本格的な過呼吸の発作に
なりかけたとき龍が戻ってきた
「ゆずーゆっくりー」
そういって
紙袋を口元に当ててくれた
けど…そのことさえも
めんどくさいと思われてるようで
いつもは龍が居るだけで
安心するのに
今は龍が離れていっているようで
私の発作が
収まる傾向はみられなかった
そんな私を見かねて
龍は直ぐに精神安定剤を
投与してくれて
その場はどうにか収まった
「大丈夫か?」
「うんゴホッ、ゴホッゴホッ」
「喘息きそうだな
吸入がんばってくれ」
直ぐに対処してくれたおかげで
発作が起きる前におさまった
私の手元の体温計を見て
私の手からとって机において
私を診察室のベッドに運んでくれた
「大丈夫か?」
「ごめん…な…さぃ」
「なんであやまる?」
「りゅぅ…怒ってる…から」
「え?俺が?」
コクンとうなずいた
「もしかして入ってきたときか?」
また頷いた
「怒ってねーよ
ただ呼んでくれればいったのに
よんでくれなかったから
俺頼りねーなって
自分におこってたんだ」
「私のこと嫌いになってない?」
「あたりめーだ」
「グスッよかった…」
「ほらなくな
また喘息でるぞ?
取りあえず点滴してゆっくり寝ろ」
「ぁりがと」
「おやすみ」
発作でつかれていたから
龍に返せずそのままねてしまった