my sweet love

ガチャッ
「あれ?柚がいない…?」 
入って直ぐに
私を見つけられてないみたいで
龍の声が聞こえた

足音と共に近づいてくる音が
私の耳にも届いていた
「ゆず!?大丈夫か!?
なんでこんなとこに座ってんだよ
ごめんな?俺がいなかったから」

違うっていいたいけど言えなくて
気持ち悪くて泣けてきた

「手はなしていいよ?
これなら平気だから」
といつも使う容器をだしてくれた

「服も汚れちまったな
あとで俺の予備のTシャツに
きがえような 
まだ戻したかったらもどして良いよ」

手を拭いてくれて
顔も拭いてくれて
どうにか首を横に振ることができた

「あっさっきTシャツ
持ってきてたわよかった
取りあえずこれ脱がせて大丈夫か?」

「ん」

丁寧に私の服を脱がせて
自分のTシャツを着せてくれた

「口ゆすごーな 
ハイコップ ここにだしていいよ」

口をゆすぐとすぐに
龍は私の視界から隠れるところに
容器などを持って行ってくれた

そしてわたしをベッドに運んだ
「少しはなせるか?」 

「うん」

「なにがあった?」

「起きて喘息きそうで
吸入取りに行ったら貧血おきたの」

「久しぶりにおきたな」


「そうなの…そうだったから
わかんなくなっちゃって…」

「目眩で立てなくて
気持ち悪くもなっちゃったか
ごめんな俺がいなくて」

「ううん
私こそごめんなさい」

「熱あがってるな…」

「大丈夫…大丈夫」

「あんまり我慢しないでな
辛いときはつらいって言って
良いんだからな」

「ありがと…」

「ちょっとまっててな
もう仕事終わったから
智起こしてくる
さっき貧血起こしたばっかり
なんだからそこから動かないこと」

「はい」


そういって龍は隣の部屋に行った



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