my sweet love


車の中では
荘と智が電話をしていた

その電話で聞く限り
悠はもうほぼ完治したらしい

でも覇瑠は未だ熱が下がらず
嘔吐は無くなってきたらしいけど
気怠さと頭痛がするらしい


そこで荘、智、覇瑠、悠は
荘の家で生活をして
私と龍は自分の家で過ごすことになった


「また暫く皆にあえなくなっちまうな
ごめんな?」

「ううん
私もこれが一番良いと思うし」

「そうかサンキューな
あっ智」


「ん?」

「もう多分熱はほとんど出ないと思う
だけど熱が出なくなって
その後二日は安静だからな」


「おうわかってるよ
いろいろありがとな」


「おぅ覇瑠と悠にうつすなよー笑」

「りょーかい」

そんな中1人目眩と戦っていた私は
車の揺れも伴い
そろそろ限界に近づいていた

それでも龍と智に
これ以上負担をかけたくなくて
腕で顔を隠して我慢していた

駐車場に着いたようで
車が止まった

起きようと思ったら
私の頭の方から扉の開く音と
共に龍の声が聞こえた
「大丈夫か?」

すぐに腕を顔から外し
「ん?大丈夫だよ」
と答えた

「大丈夫そーじゃねーから
聞いてんだけど?」

「少し目眩してるだけ」

「そっか…降りれるか?」
どうにか車から降りたけど
地面に足を着けた瞬間に
視界がグラッと揺れて
倒れてしまった

いきなりのことで
龍も智も対応できず
思いっきり倒れてしまった

「ゆずっ!」

「いっ…」

「大丈夫か?どこ打った?」

「大丈夫」

「よし部屋行くぞ」
私の大丈夫に少し疑ってたけど
私を抱いてエレベーターにのり
途中で智をおろし
どうにか部屋へとたどり着いた


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