my sweet love

「ゆず」
智が降りてすぐに
龍の低い声が聞こえてきた

「ん?」

「何回無理すんなって、
俺らの前では我慢すんなって言えば
お前は本当の事言うんだ?」

「えっ?いきなりどうしたの?」

「俺がそんなに頼りねーか?
そんなに嫌か?


少しでもお前の痛みや苦しみを
理解しようと和らげようとしても
お前が何にも言わないで
1人で抱え込んで
苦しみの渦の中心で踏ん張ってると
俺なんもできねーんだよ

いくら手差し伸べても
お前は視界から消していって
俺らなんなんだよ
2人で何でも言うって
いったんじゃねーのか?

お前が考える迷惑は
いくらかけても良い
それは俺らからしたら
迷惑でもなんでもねーよ
ただな?心配はかけないでくれ
俺だって気づかねーうちに
智や荘に迷惑かけちまってるよ
でもな?迷惑なんて
いくらかけてもかまわねーんだよ
それがダチだろ?
それが一番近い人たちとの
関わり方じゃねーのか?
少なくとも俺ら5人はそう思ってる」

龍の話しを聞いてたら
なんだか自然に涙が零れた


「ありがとう…今までごめんなさい
これからもよろしくお願いします」

「あぁ
次心配かけたらお仕置きな?笑」
そういってはにかんだ龍の顔は
久しぶりにみた龍の
心から安心した顔だった

「ちゃんと話す
どんな小さな事も笑
いっぱいいっぱい
迷惑かけてやるんだから笑」
私は必死に伝えた
泣きながら笑った


「あぁだからその一生分の迷惑
全部俺にかけてくれねーか?」

「はいっ泣」










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