my sweet love


「霸瑠ちゃん
聴診するね?」

そう言って
先生が聴診を
始めると
霸瑠の咳が一段と
酷くなってきた


「ゴホッゴホッハァハァ
ゲホッゲホッゼェゼェ」

私が
喘息の発作だと
気付いたときには
もう先生が
対処していた

「霸瑠ちゃん
ゆっくり深呼吸して?」


「ゴホッゴホッハァ
ゲホッゲホッスー」

「その調子」


先生に背中を擦られ
喘息の発作を
必死に止めようと
苦しんでる霸瑠を見てたら
なんだかこっちまで
苦しくなってきた…

でも今は
必死にこらえなくちゃ
今は霸瑠が大変だから…


「ゴホッハァスー」


「落ち着いてきた?」


「コホッはい…」


「良かったね
ちょっと
点滴持ってくるから
待っててね」


そう言い残して
先生は
病室から出ていった


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