それは舞い散る桜のように
春
あぁ。何で、私はこうなんだろう。
皆がきゃっきゃと騒いでいる教室で、私は一人真っ青な顔で真っ赤な解答用紙を眺めていた。
「数学……17点……」
因みに、200点満点。
100点に直すとーいや、考えたくない……。
絶望的だ。高2に上がって最初のテストでこれは、だめだ。
そもそもどうしてこうなったの?
記憶を必死にたどるけれど、
授業はちゃんと聞いていたはず。
問題集の指定されたページもちゃんとやったはず……。
なのに何故?
私は数学という科目から嫌われているの???
「平均点は127点です。点が80点に満たない生徒に対しては補習を予定していますから、そのつもりで」
先生のアナウンスが余計に私を絶望の淵に叩き込む。
これ、親にどうやって説明しよう。
私は冷や汗をかきながら、ない頭で必死に思考を巡らせていた。
ーーーー……
京都星安高校。
それが私の行っている高校の名前。
私は中学からここにいる、内部進学生。
一応、進学校なんだけど、、悲しいことに私は落ちこぼれの域に入っている。
ただ、言い訳をすると中学までは良かった。けれど高校に入ってから、主に数学が本当についていけなくなり、昨日も友達に、テスト一日前にも関わらず、『微分係数って何?』という超初歩的な質問を投げ掛け呆れさせたほど。
(因みに友達の答えは『導関数』。余計意味わからん。)
今では外部からの人達にも負ける気がする。いや、内部と外部では進度は恐ろしいほど違っていたりもするのだけれど、それでも私はきっと敵わないだろう。