眼鏡男子の裏の顔
「家どこ」

へっ?
怒られると思っていた予想はおおはずれでまさかの質問にびっくりした。

「家は………このまま真っ直ぐ行って右行って左行って三つ目の信号を右に曲がって」

「ぷっ、ジクザグだな」

そういわれてみれば確かにジクザグ……って今笑った!?いや笑ってない?ううんっ!絶対笑った。

ってそんな事より何で家まで教えてるんだろう。
家?……ちょっ私の家まで行ったら駄目ーー!!!

「背中」

「えっ?背中?」

「もたれとけよ」

そんな事言われても見ず知らずの人の背中にもたれるのは、さっきもたれてたけど。
「寒いだろ。もたれててくれた方が俺も暖かいし」

確かに寒いけど……申し訳ないし。

「でも」

「いいから」

「じゃあ失礼します」

そう言って私は背中にもたれた。
やっぱり暖かくて気持ちいー。

「なっ、暖かいだろ」

なぜかその言葉に密かにドキドキしていた。
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