うそつき
「はぁ…。部屋が広くて迷子になりそうですね。」

「何かご不満がありましたら、何でもお申し付けください。」

こんな広い部屋に文句なんかつけようがなかった。あ、でも朝ごはんの事は言ってみよかな。

「あの、朝ごはんの事なんですけど…」

「あ、それは私の責任です。申し訳ございません。毎晩寝る前に朝ごはんのメニューをお渡し致しますので、そこからお選びください。毎食はほとんどそのような形を取らせていただきますが、管理栄養士の意見も少し参考にしていただきます。」

「はぁ…。」

なんかほんまに至れり尽くせりで、でも、ちゃんと管理されてて、ほんまのお姫様にでもなったみたいやった。
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