うそつき
でも、チャンスは急にやってきた。
パーティーは延期になったけど、支度を始める時間がいつもより一時間も遅かった。

「藤村、どういうつもり?」

藤村は多分、なんとかしてうちをパーティーの主役にして処刑台にあげたいんや。

「今回は延期した事もございまして、時間もいつもとは違いますので…」

絶対に嘘やってすぐにわかった。今まで延期とかあったけど、時間の変更なんか一度もなかった。

「気分悪い。もう藤村辞めていいよ。お世話役、別の人にして。それから、成田も呼んで。薬が切れたから。」

十数分経ったら、ガタイのいいお兄さんが数人、藤村を捕まえる為に来たみたいで、家の付近で、監視役の人とやりあってた。
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