うそつき
お喋りな彼の話に付き合ってたら、いつの間にか日が暮れてた。
「あ、そろそろ帰らないと…」
今日は結局ギター聞かれへんかったやん。話も楽しかったけど、うちは音楽のが気になってたんやけどなぁ。よっぽど残念そうな顔でもしてたみたいで、また彼が明るく話し始めた。
「あ、なんか俺ばっかり喋りすぎてごめんなぁ。俺、明日からもここ来るつもりやし、キミもちょっとはおもろいと思ってくれてたらまた来てや。俺、こんなに楽しい気分になったの初めてやし。人助けみたいなもんやと思ってもうちょっと付き合ってくれたら嬉しいねん。」
ほんまに隙がないから、また相槌しか打たれへんかったやん。
とりあえず帰ろうと思って、ベンチから離れて図書館の方に向かおうとしてたら、自分でもほとんど無意識のうちに振り返って彼の方を見て
「私、千葉智子です。あなたの音楽が聞きたいなと思って。…また来ます。」
会釈して走って帰ってたんは覚えてる。
「あ、そろそろ帰らないと…」
今日は結局ギター聞かれへんかったやん。話も楽しかったけど、うちは音楽のが気になってたんやけどなぁ。よっぽど残念そうな顔でもしてたみたいで、また彼が明るく話し始めた。
「あ、なんか俺ばっかり喋りすぎてごめんなぁ。俺、明日からもここ来るつもりやし、キミもちょっとはおもろいと思ってくれてたらまた来てや。俺、こんなに楽しい気分になったの初めてやし。人助けみたいなもんやと思ってもうちょっと付き合ってくれたら嬉しいねん。」
ほんまに隙がないから、また相槌しか打たれへんかったやん。
とりあえず帰ろうと思って、ベンチから離れて図書館の方に向かおうとしてたら、自分でもほとんど無意識のうちに振り返って彼の方を見て
「私、千葉智子です。あなたの音楽が聞きたいなと思って。…また来ます。」
会釈して走って帰ってたんは覚えてる。