うそつき
「そっかぁ。智子ちゃんにそんなん言ってもらえて、俺ほんまに嬉しいわ。」

それから、彼は深呼吸して

「でも、ごめん。俺、ほんまは智子ちゃんに隠し事しててな。智子ちゃんに好きって言ってもらえて、ほんまに嬉しいねん。でも、智子ちゃんの事苦しめたくないから、ほんまの事言うわ。」

ほんまのこと?何がなんやら、うちには見当もつけへんかった。
彼はまた一呼吸おいて、

「その、俺、見た目もこんなんやけど、実は女やねん。俺は自分の事男やと思ってるけど、体は女やねん。だから、ほんまごめんなぁ。」
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