う さ ぎ
そら
風が冷たい。
西の空には太陽がオレンジ色に輝いていた。
また冷たい風がふく。
少女は今潰れた会社の屋上で横になっている。
時々ふく冷たい風は今の少女にちょうどいいのだろう。
少女以外誰も人はいない。
とても気分がいい。
少女は黒いコートのポケットからケータイを取り出した。
16:50
太陽がまだかおをだしている。
少女は起き上がり下を見た。
車が何台も行き交い人は忙しそうに歩いている。
あたしは飲み込まれそうだった。この世界に。
そんなのは嫌だ。
だから飲み込まれるまえに…。
今あたしは死んでやる。